朝のリレー / 谷川俊太郎
2005年 03月 19日
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている
ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る
眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚まし時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ
前記事に引き続き、谷川俊太郎の詩。
ネスカフェの広告(数々の賞を受賞)でも使われていたし、教科書にも載っていたので、ご存知の方も多いハズ。思わず見入ってしまうエモーショナルな広告だったよね。
中学生の頃は「カムチャツカってどこだ?」くらいにしか感じてなかったが、今、改めて読み返すとこの詩の持つ壮大なスケールを感じることができる。
↓ココからTVCM、新聞広告等見れます。
ネスカフェ モーニングキャンペーン